のんびりLIFE

人見知りでマイペースな生活を過ごしています。
お仕事が休みの日はアウトドア、家庭菜園、インテリアなど好きな事をして過ごしています。

貴重な時間

また重い内容、苦手な方はスルーしてくださいね。




先日、外来初診の方が緊急入院されました。
41歳の方で、腹水が溜まっていて苦しそうでした。激しい痛みが押し寄せてくるのでしょう。ピークの時にはもがき苦しむ様子あり、指示の痛み止めを使いますが、全く効果が得られません。
このくらい末期の方は医療麻薬を使われている方が殆どなのですが、今までかかりつけの病院では本人が拒否されていたのか分からないのですが、使用されてなかったようです。
前医で何があったかは分からないのですが、この末期の状態で担当医を変えるってよほどだったのかな。もう何も効かないので、鎮静を勧めますがまだ頑張ると言って使えませんでした。
意識を無くさすのですから本人や家族の承諾がないと使えないのです。もう会話できなくなるので最後の手段です。


色々調べてうちに来られたみたいですが、すでに手遅れの状態でした。
入院したその日の夜中に亡くなられたのですが、もっと早くかかりつけの病院に入院させてもらったり、早くうちに来ていたら、きっと違う結果になったかな、と思います。
患者さんが病院を変えようとまで思われるって、もしかしたら些細な事がきっかけかもしれません。けれど,残された時間がない患者さんにとって、そのタイムロスは他にも色々したかったんじゃないかと思うと、勿体無いなと思います。
うちの病院も、主治医が言葉足らずで誤解を与えることもあります。そこに仲介し、言葉を補ったりするのも私達なのですが、面会制限のある中で行わないといけないので結構大変です。
1分でも1秒でも貴重な時間なのですから、患者さんの為にも揉めないようにしていきたいものです。


こういったやりとりもそうですが、医療の限界を感じたり、もう少し何か出来たかもと思う気持ちで心が疲弊していく事もあります。当日受け持ちだったスタッフのTさんは、夜中にうなされて目が覚め、号泣したそうです。
入院後のやりとりがあまりにも壮絶でしたから、思い出してしまったんだと思います。
その日のうちに亡くなってしまった事も、どうにも出来なかったのですが、無力さを感じてしまいます。
バリバリ仕事をこなす気丈な印象のTさんですが、職場に来ては涙ぐんでる姿を見るので心配です。


重症の方が多いので、とにかく毎日忙しい日々が続いています。
この人手不足、何とかならないのかしら。昨日も22時上がりでした。寝るだけのために帰る生活。
家に帰っても2階に上がれず床で寝てしまうので、疲労も取れなくって悪循環。
温泉にでも行きたいです。


去年、旦那さんの転勤で都内に引っ越していたSさんがまた転勤で戻ってくると連絡が。お帰りなさい会も兼ねて、仲良し3人でマスク会食をするという目標が出来ました。規制解除になる来月以降という予定でまだまだ先ですが、この1年我慢し通しなのでささやかな目標が出来ただけでも頑張れますね。