のんびりLIFE

人見知りでマイペースな生活を過ごしています。
お仕事が休みの日はアウトドア、家庭菜園、インテリアなど好きな事をして過ごしています。

言葉の持つ力

先日の夜勤の話。
勤務に入って夕方に挨拶しにお部屋に回るのですが、その際女性の患者さんがややキツめの言葉口調で御主人に話されているなーと感じていました。
旦那様が帰る時に奥様を心配されていたので、御安心してくださいと声掛けて帰って頂きました。
朝4時頃、その方からお腹のガーゼが濡れてきたと呼ばれ消毒などし始めました。
旦那には感謝してるけど、ちゃんと言葉にした事がない。姉には涙を見せれるけど、旦那の前で泣けない。と。
御主人が夕方に奥様を気遣われて帰られた事や、長年連れ添った御夫婦は言わなくても伝わっている部分はあるとは思う事を伝えました。
僭越ながら、私の好きな言葉や後悔しないためにしている事を少しだけ話してみました。


「おかげさま」陰で支えてくれる方への感謝が「お陰様」相手の助力があったことを感謝する表現として使いますね。様をつけるところに日本人の奥深い感謝を感じる事が出来て好きです。身辺の状況が良いことについて感謝を表明する際にも言う事から、元気でいられる事、生きている事、にも感謝する気持ちを表現します。
「ありがとう」滅多にない事に、奇跡への感謝に「有難う」
「めったにない」「めずらしい」を意味する「有り難し」という言葉が語源。仏教語であったとも言われ、『法句経』にある生命の驚きと感動を伝える言葉が、時代と共に感謝を表す言葉となったとも言われている。との事です。生まれてきた事、生きている事自体が奇跡なんですよね。


当たり前で分かっている事でも、改めて聞くとハッとする事があります。普段言えなくても、いつかは伝えられたらいいですね。言われて嫌な気分になる人はあまりいない言葉だと思いますし、思わず笑顔にもなります。
物事の捉え方もプラス思考や言葉に過剰に反応しないよう捉える事で、言われた事やされた事も嫌な気持にならずに受け流せます。意図して鈍感になれたらいいな、と思っています。


最近、職場の関係の方が、仕事が終わってすぐ目の前の道路で事故死されてしまいました。数分前に職場を出て、まさかと死ぬなんて思っていなかったでしょう。「死」は珍しくはなく身の回りにいつでも起こりうる事です。元気でいても明日元気でいるかは分かりません。亡くなった後、思い返される私の顔は笑っているだろうか。


私は職業柄、感謝される事も多くあります。
手当をする、手を添えるその温もりで不安を軽減する事ができ安心を得られるなら、薬や器具も要らず私の身体一つで出来ます。忙しいとなかなか立ち止まる事もできませんが、なるべく時間は取りたいとは心がけています。
医療従事者として治療効果の高い方法や通常に考えて最善と思われる方法を選択するのがベストと考えがちで、私も以前はそうでした。でも単に、知識が無い為なら情報を提供する事はして、その上で本人や家族が選択した結果は先入観を持たずに家族を支えてあげる事が大事だと考えるようになりました。


たかが数日や数時間で私がその家族の何が分かるんだろう、と思えるようになったからです。最初に思ったキツイと思った患者さんの言葉だって、それは今までの夫婦のやり取りの一部であって、心地よい空間だったかもしれず。パッと言って、後には残らないのよ。なんて笑われる患者さんの言葉に安心したのです。やはり、夫婦ならではの空間があるんですよね。


患者さんに昨日いただきました。ホットパックと言うのでしょうか、レンジで1分でほかほかするものです。
中には米ぬかなどが入っているそうです。手作りなんて凄いです。早速使いたいと思います。